- 猫を迎える前の心構え
2023.06.06
外に出る猫の危険性
この記事の目次
一昔前は猫を外で飼うのが一般的でしたが、現在は室内飼育がメインになっています。
ペットショップやブリーダー、保護猫を譲渡してもらう際などに、室内飼育で飼うこと、という約束があるケースも少なくありません。
このような時代の流れからも分かるとおり、猫を外で飼うのは大きなリスクがあります。
どのような危険が考えられるのか、くわしく解説いたします。
猫を外で飼う場合に起きる5つのリスク
猫を外で飼うと、大きく5つの危険があります。
考えられるリスクを一つずつみてみましょう。
危険1:交通事故
猫を外に出してしまうと、交通事故のリスクが高まります。
交通ルールを猫が身につけるのは難しく、怖い目に遭いながら車や自転車の危険を知る外猫がほとんどです。
猫は驚くと身動きが取れなくなるケースが多く、車や電車が近づいても逃げられない恐れがあります。
大切な猫の命を守るためにも、猫は家の中で飼いましょう。
危険2:喧嘩による外傷
外で飼われている猫は、他の猫との喧嘩が絶えません。
ひっかき傷や噛まれた傷など、ケガをして帰ってくるケースが考えられます。
喧嘩の度合いが大きい場合、大怪我になってしまうでしょう。
見えにくい場所に傷がある、というケースもみられます。
外傷を放置してしまうと細菌感染による化膿などの症状があらわれ、痛みや食欲低下などの原因にもなります。
外に出た猫が他の猫をグルーミングしたり、喧嘩をしたりして、接触による猫エイズや猫白血病ウイルス感染症、ヘモプラズマなど命にかかわる病気にかかる場合もあります。
去勢前の雄猫は特に喧嘩が多いため、外へ出さないように注意しましょう。
危険3:感染症
猫を外に出してしまうと、 動物由来感染症(ズーノーシス)という、猫から人にうつる病気を持ち帰る恐れがあります。
Q熱やパスツレラ症、猫ひっかき病、トキソプラズマ症など、さまざまな感染症があるため注意が必要です。
感染症だけでなく、他の猫からノミやマダニなどがついて、人間にうつるケースもあるため、注意が必要です。
猫用ワクチン、ノミ・マダニの予防薬もありますが、100%予防できるわけではありません。
猫と人間の健康を守る意味でも、室内飼いが推奨されています。
危険4:迷子
いつも外に出かけている、という猫も、慣れ親しんだ道から外れ、迷子になってしまうケースがあります。
誰かに保護してもらえれば、マイクロチップや迷子チラシなどの情報をもとに帰ってくる、という可能性がありますが、見知らぬ場所で動けなくなっているケースも考えられるでしょう。
近隣の工事やイベント開催など、人間にとっては少しの変化でも、猫にとっては大きな環境の変化になる場合があります。
危険5:誘拐
人に飼われている猫の中には、人なつっこい性格の子が多くいます。
近所の人にも可愛がってもらっている、という微笑ましいエピソードが多数ありますが、愛らしい姿をみて誘拐してしまう、というトラブルが実際に起きています。
誘拐して飼われるだけでなく、虐待されてしまう恐れもあります。
猫の身の安全を守るなら、外に出さない方が賢明です。
猫の散歩はしても良い?
外で飼うわけではないけれど、猫にリードやハーネスをつけて散歩している、という飼い主さんをみかけます。
可愛らしい光景ですが、一度外に出てしまった猫は、そのエリアを自分のなわばりだと認識します。
外の世界を知ってしまった猫は、
「なわばりをパトロールしたい」
という本能がはたらくため、外へ出られない環境にストレスを抱えてしまうでしょう。
猫は室内で十分な運動量を確保できます。
外へ出たいという欲求を抱かせないためにも、お散歩なしの室内飼いがおすすめです。
まとめ
安全や健康を考えるなら、猫は室内で飼いましょう。
最近は、市区町村の条例や環境省の啓発などでも、室内飼いが推奨されています。
「猫が近隣の家でうんちやおしっこをしてしまった」
といったご近所トラブルを未然に防げる点もメリットです。
近所の猫にいたずらされて、猫が嫌いになってしまったケースもあります。
猫好きな人の行動で、猫嫌いな人を作らないように、注意したいですね。
室内猫は外に出している猫よりも長生き、という傾向があります。。
猫が気持ちよく暮らせる室内環境を整えて、長く幸せな毎日を過ごしましょう。
- 猫を迎える前の心構え