- 猫を迎える
2023.06.06
マイクロチップの義務化
ペットショップで猫を購入したり、愛護団体などから猫を譲り受けたりする際の、マイクロチップ登録が義務化されました。
マイクロチップで何ができるのか。
装着時、猫に負担はないのか。
義務化がどう進んでいるのかについて、くわしく解説いたします。
マイクロチップがあると何ができる?
マイクロチップを装着すると、
・猫の名前
・猫の品種
・猫の入手経路
・猫の生年月日
・猫の性別
・装着した施設
・装着した施設の連絡先
・飼い主さんの氏名
・飼い主さんの住所
・飼い主さんの電話番号
・飼い主さんのメールアドレス
などのデータを登録できます。
飼育者が変わった場合、引っ越して住所が変更になった場合などは、登録情報の変更が可能です。
飼っている猫が迷子になってしまった。
地震などの災害で猫が逃げ出してしまった。
猫が盗まれてしまった。
という場合も、猫が保護されていればマイクロチップからデータを読み取れるため、飼い主さんのもとへ戻れます。
「普段はおとなしい猫なのに、突然自宅を飛び出してしまった」
という例が多数報告されています。
万が一に備えるためにも、マイクロチップの装着がおすすめです。
マイクロチップ装着は痛くない?
たくさんのメリットがあるマイクロチップですが、
「装着するのが痛そう」
「異物を身体に入れるのが不安」
という理由で迷っている飼い主さんが少なくありません。
マイクロチップは、
・毒性や発がん性がない
・副作用のない素材で製造されている
・長期的に装着していても、劣化しない
など、安全性に配慮されていますので、健康面の問題なく装着できます。
マイクロチップのサイズは2mm×1㎝くらいです。
注射針のような器具を使い装着します。
電池交換などの必要はなく、30年は使えるため、一度装着すれば一生使い続けられます。
装着時の痛みは、ほとんど感じません。
そのため、麻酔を使わず装着するケースが多いのですが、必要に応じて部分麻酔や鎮静剤を使用する場合もあります。
小さなチップのため、装着後は違和感なく生活可能です。
肩甲骨付近に装着しますが、猫の成長や時間とともに、移動する場合があります。
チップが移動した場合も、猫への負担はありません。
どうしても痛みが不安、という場合は、全身麻酔を伴う手術と合わせて装着するのも一つの手段です。
去勢手術や避妊手術を控えている場合は、一緒にお願いしてみてください。
マイクロチップの義務化について
猫のマイクロチップ情報登録は、令和4年6月1日から環境省によって義務化されました。
「猫を飼っているけれど、まだマイクロチップ登録をしていない」
そう焦って獣医を訪れる例がみられますが、現在登録が義務化されているのは、
・ブリーダーやペットショップなどの猫販売業者
・マイクロチップを装着している猫を譲り受けた人
これらの業者、飼い主さんです。
義務化以前に猫を迎え入れた方、野良猫を保護した方などは義務化に該当しませんのでご安心ください。
とはいえ、マイクロチップを装着していると、万が一の脱走や災害の際に役立ちます。
3,000~5,000円程度で装着できますので、情報登録したい飼い主さんは、かかりつけの獣医へ相談してみてください。
装着とは別に、登録料が必要です。
装着後30日以内に、環境大臣あてに登録申請してください。
郵送の場合は1,000円、オンラインの場合は300円で登録できます。
まとめ
マイクロチップの義務化により、情報登録されている猫が今後増えると予測されます。
スマホなどでは読み取れないため、猫を保護した場合は、動物病院や保健所、警察などに読み取りをお願いしましょう。
まだ装着していない猫も、情報登録で迷子や災害時のリスクを減らせます。
処置自体は、数秒で終わります。
痛みや安全面に不安がある場合は、かかりつけの獣医師に相談しながら、装着するかどうか、検討してみてください。
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