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2023.06.06

しばらく家を空ける時にはどうしたら良いの?

仕事や旅行、帰省など、やむを得ず飼い猫を置いて、家を空ける機会があると思います。
この時、考えなければいけないのが、猫の過ごす環境です。

猫を置いての外出にはどんな準備が必要なのか。
家での留守番とホテル、どちらが正解なのか、現役獣医師が解説いたします。

猫は留守番が得意な動物

家を空ける時、

「大切な愛猫を置いて行って大丈夫?」
「一緒に連れて行った方が安心なのでは?」

そんな不安が頭を過ると思います。

ですが、猫はそもそもなわばり意識が高い動物です。

見知らぬ場所で過ごすのは苦手で、犬のように散歩の必要もありません。
慣れない場所へ連れていくのは、できるだけ避けましょう。

普段通りに過ごせるように準備を整えると、猫のストレスを軽減できます。

留守番とホテルどちらが正解?

家を空ける際、家で留守番させるのと、動物病院やホテルに預ける方法があります。
どちらが良いのか迷ったら、猫の年齢や性格、家を空ける期間で判断しましょう。

1泊のお留守番は、基本的に自宅で大丈夫です。

・生後2ヶ月以内の子猫
・投薬中や病気治療中の猫
・2泊以上空ける場合

このようなケースは、動物病院やホテルに預ける、もしくはペットシッターや知人にお世話をお願いしましょう。

お留守番の際の注意点

自宅でお留守番させる場合、できる限り普段通りの生活を送れるようにしましょう。
覚えておきたい6つの注意点を解説いたします。

室温管理

室内が猫の過ごしやすい温度に保たれるように、エアコンで管理しましょう。
火事などの事故を避けるため、こたつやホットカーペットは電源を抜いておくと安心です。

フード

傷みにくいドライタイプのフードを多めに用意しましょう。
時間になると給餌してくれる、フードタイマー付きの給餌器も便利です。

猫が倒さない安定した器に、たっぷりの水を用意します。
下にペットシーツを敷いておくと、万が一の時も安心です。
水が足りなくならないように、器を複数準備しておきましょう。

トイレ

きれい好きな猫は、トイレが汚れていると排泄しない場合があります。
普段のトイレだけでなく、予備のトイレを用意しておきましょう。

電気・ガス・水道

家を空けている間に、電気コードをかじったり、キッチンのコンロや流し台でいたずらしたり、という可能性があります。

不要な電源はオフにして、ガスや水道の元栓は締めておきましょう。
電気コードには、専用カバーをつけておくとトラブルを避けられます。

テレビや音楽

普段からテレビをつけたり、音楽を流したり、という環境で生活している場合、急に消してしまうと猫に不安を与えてしまいます。音のある生活をしている場合は、テレビや音楽をつけたままで外出するのもひとつです。

知人やペットシッターにお願いする際の注意点

知人やペットシッターにお世話をお願いする場合は、事前にマニュアルを作成しておきます。

・食事の量や回数、与え方、時間
・トイレ掃除のタイミングとやり方
・猫が好きなおもちゃや遊び方
・猫が嫌がること
・その他注意点
・かかりつけ医の連絡先
・飼い主さんの連絡先

など、必要な情報を分かりやすくまとめておきましょう。

知人に依頼する場合は、事前に顔合わせをして慣らしておくとスムーズです。

ペットシッターに依頼する場合は、感染対策への意識が高い業者を選びましょう。

猫が遊ぶおもちゃを他の家庭の猫と共有した結果、猫風邪を発症し、亡くなってしまった例もあります。おもちゃだけでなく、洋服から感染する可能性があるため、

・おもちゃは絶対に共有しない
・他のペット宅を訪問した後は、手だけでなく洋服も消毒する

このような約束を守ってくれる業者、スタッフに相談してください。

留守番中どんな様子で過ごしているのか、カメラを設置したり、動画を送ってもらったりするとより安心です。

動物病院やホテルに預ける際の注意点

猫を外に預けるなら、普段の様子を知っているかかりつけ医がおすすめです。
万が一体調を崩してしまった場合も、その場で診察してもらえます。

ペットホテルを利用する場合は、病院と連携しているホテル、動物看護師が在籍しているホテルを選びましょう。

動物病院やペットホテルの利用には、ワクチン接種が必須です。
接種直後~10日程は、預けられないケースがあるため、早めに済ませておきましょう。

預ける際は、普段食べなれているフードやおやつ、おもちゃ、タオルなどを持参して、安心できる環境を整えてあげてください。

まとめ

猫を留守番させたり、預けたりする場合は、できる限りストレスなく過ごせる準備が必要です。

猫の年齢や持病の有無、自宅を空ける日数などを考慮の上、最適な方法を選択しましょう。

環境が整えられていれば、いつものように眠ったり遊んだりして、のんびり過ごせます。

留守番やお泊りが終わった後は、普段以上にスキンシップの時間を取って、大好きな気持ちを伝えてあげてください。

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NEKOTO WATASHI

NEKOTO WATASHI
私たちは猫の様々な病気に向き合って来た獣医師です。これまでに仕入れた知識、これから学んでいくことを「猫とわたし」で発信し、愛猫家の皆様と愛猫ちゃんがいつまでも健康的で幸せでいられる社会をつくることが私たちのミッションとしています。

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