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2023.06.07

猫の呼吸数を数えてみよう 猫の心拍?どうやって聴くの?

「猫を飼っているけれど、猫の心拍数や呼吸数は気にしたことがない」

という方が多いと思います。回数は把握していなくても、猫の呼吸は外から観察していると分かるため、

「猫があまりにも眠り過ぎているので、呼吸を確認したことがある」

という飼い主さんもいるでしょう。

猫の心拍や呼吸は通院時に獣医師が確認するもの、と思われがちですが、家庭でも実は測定できます。

愛猫の健康状態を把握するために、心拍数や呼吸数をチェックしてみましょう。

猫の心拍をチェックする方法

猫の心拍を確認するなら、心臓部分にそっと手を置いてみましょう。

猫の心臓は、左前足のつけねから少し下の部分にあります。猫の左肘を曲げたとき,
胸にくっつけたあたりを探してみると、心拍を感じられます。

測るのがはじめての場合、脈が速くて驚くかもしれません。
ですが、小さな動物になればなるほど、脈を打つ速度が速くなります。

猫の場合は、1分間で120~220回(15秒で30~55回)くらいが標準ですので、心配ありません。

遊び終わってすぐなどのタイミングは脈が速いため、落ち着いて過ごしているタイミングを狙って、チェックしてみてください。

猫になついている人が測ると、緊張せず測定できるため、正しい数値が出ます。

抱っこを嫌がらない猫であれば、仰向けにして膝に乗せた状態で測ると、心臓の位置が分かりやすいでしょう。

測定頻度は、週に1回くらいが目安です。

1分間で120回以下、もしくは220回を超えるような場合は、病気の疑いがあるため動物病院を受診しましょう。

猫の呼吸をチェックする方法

 

猫の呼吸は、寝ている猫のお腹あたりを見て、上下する回数で測りましょう。
心拍と同じく、眠っている時やリラックスしている時に観察してみてください。

猫の呼吸は1分間に20~30回が標準です。

運動後だけでなく、眠ってすぐのタイミングも呼吸が早いケースがあるため、ぐっすり眠っているタイミングでチェックするのがおすすめです。

毛の長い猫など、外から見ているだけでは呼吸が分かりづらい猫もいます。
この場合は、鼻の近くにティッシュをぶら下げて、揺れる回数でカウントする方法もあります。

心拍と合わせて、週に1度を目安に計測してみてください。

猫の呼吸がこんな時は要注意

猫の呼吸数に問題がなくても、普段と違う呼吸の場合は注意が必要です。

口を開けて呼吸している、呼吸する際にゼーゼー音が聞こえる、ハァハァ息をしている、という場合は速やかにかかりつけ医で相談しましょう。

・ウイルスや細菌などの感染
・アレルギー
・心臓や呼吸器などの病気

など、身体に異変が起きている可能性があります。

その他にも、肩で息をしているようにみえる、鼻の穴を広げて呼吸している、といった様子がみられるケースがあります。

舌や唇が青白かったり、紫色だったりというチアノーゼを起こしている場合は、緊急度が高い状態です。命にかかわる可能性があるため、夜や診療時間外であっても緊急外来を受診しましょう。

まとめ

普段から猫の心拍や呼吸をたしかめておくと、異変があった時にすぐ気づけます。
スキンシップの一環として、撫でたりブラッシングしたりに加えて、チェックの時間を持ってみてください。

合わせて猫の体温も意識すると、体調管理できます。

猫用の体温計は取扱いが難しいため、抱っこした時の温度をたしかめる、もしくは耳で測る体温計を持っておくのがおすすめです。

測定した心拍や呼吸数をメモしておくと、病院を受診する際の参考にもなります。
手帳やスマホ、パソコンソフトなどで管理してみてください。

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NEKOTO WATASHI

NEKOTO WATASHI
私たちは猫の様々な病気に向き合って来た獣医師です。これまでに仕入れた知識、これから学んでいくことを「猫とわたし」で発信し、愛猫家の皆様と愛猫ちゃんがいつまでも健康的で幸せでいられる社会をつくることが私たちのミッションとしています。

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