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  • 猫の健康管理

2023.06.07

定期的なブラッシングで健康管理

猫のお手入れアイテムの一つに、ブラッシング用ブラシがあります。

「猫が喜ぶから毎日ブラッシングしている」
「仕事が忙しいから週末だけブラッシングしている」
「猫がブラッシングを嫌がるから、たまにしかしていない」

など、ブラッシングの頻度は家庭によってさまざまですが、長毛種の猫は特に、毎日でもしてあげたい健康習慣です。

なぜ猫にブラッシングが必要なのか。
ブラッシングの頻度や慣らし方について、解説いたします!

猫に毎日ブラッシングが必要な理由

暇さえあれば、自分の身体を舐めてお手入れしている猫。

そのため、ブラッシングはスキンシップ。
やってもやらなくても、どっちでも良いと考えている飼い主さんが多くいらっしゃいます。

ですが、抜け毛の多い猫や長毛種の猫ちゃんではこまめなブラッシングが欠かせません。

1~3分程度の短い時間で構いませんので、スキンシップもかねてブラッシングしてあげましょう。

ブラッシングすると、血行や新陳代謝が良くなり、毛艶も良くなります。

毛に着いた汚れが取れる、グルーミングの際に猫の毛が口に入りにくくなり、毛玉を吐くのを防げる、といったメリットがあります。

ぜひ日々のスキンシップとして、猫にやさしく声をかけながら、ブラッシングを通じたコミュニケーションを楽しんでみてください。

身体を触りながら、普段と違う部分がないかチェックすると、病気の早期発見にもつながります。

普段は平気なのに、ブラッシングを嫌がる。
身体がビクッと震える、攻撃しようとする、このようなそぶりがある場合は、痛みや違和感を覚えているかもしれません。

いつもとは違った反応がある場合は、獣医師に相談してみましょう。

ブラッシングが嫌いな猫はどうする?

好む猫が多いブラッシングですが、中には嫌がる例もあります。
このような場合は、短時間だけ、猫や喜ぶ場所だけに絞って、少しずつ慣らしていきましょう。

あごの下や頭など顔の周り、背中は喜ぶ猫が多い部位です。
しっぽやお腹、手足は嫌がられるケースがあるため、慎重に進めましょう。

猫が嫌がったらすぐに止めるのも重要です。
ついたくさんの場所をブラッシングしたくなりますが、毎日少しずつ、お手入れしてあげてください。

ブラッシングにはコームやピンブラシ、スリッカーブラシ、ラバーブラシ、獣毛ブラシ、手袋タイプのブラシなど、さまざまなお手入れアイテムがあります。

ブラシを変えると嫌がらなくなる場合もあるため、自分の猫ちゃんが好む商品を探してみましょう。

人間からブラッシングされるのは嫌いだけど、ブラシで遊ぶのは好き、という猫もいます。

このタイプの猫は、ブラシを床に置いてみる、もしくはブラシがリング状になっているインテリアを用意してみましょう。猫が自分から身体をこすりつけて、ブラッシングしてくれます。

ブラッシングしないままでいると、毛並みが悪くなる、毛玉を吐く回数が増えるだけでなく、吐ききれない毛が身体のなかに溜まってしまう恐れがあります。

場合によっては毛玉が原因となって開腹手術が必要となるケースもあるため、長毛種の猫、毛が抜けやすい猫は特に意識してブラッシングしてあげましょう。

ブラッシング習慣ができていると、夏場の熱中症リスクを低減できる、というメリットもあります。

ブラッシングのし過ぎも厳禁

猫が喜ぶからといって、ブラッシングをし過ぎてしまうのは厳禁です。

抜け毛が多い季節はつい、長時間ブラッシングして、抜け毛を取り去りたくなりますが、長くても5分程度と心得て、気になる部分は次の日にしましょう。

長い時間ブラッシングしてしまった結果、薄毛になってしまった、脱毛してしまった、という例もあります。

猫の健康のためにも、毎日5分以内を心がけてください。

まとめ

ブラッシングは長毛種の猫にとっては特に大切な習慣。
仔猫から飼う場合は、遊びの一環としてブラシに慣れさせておくと、ブラッシングを嫌がりにくくなります。

猫に心地良い時間を提供できる、ブラシ選びも重要です。
お気に入りのブラシをみつけて、飼い主さんも猫もリラックスできる時間を作りましょう。

猫ちゃんの性格的にブラッシングが難しく、全身毛玉だらけになってから動物病院で相談するケースがみられます。このような状態になってしまうと対処が大変です。毛玉がひどくなる前に動物病院で相談して、こまめな毛玉取りや毛刈りを心がけましょう。

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NEKOTO WATASHI

NEKOTO WATASHI
私たちは猫の様々な病気に向き合って来た獣医師です。これまでに仕入れた知識、これから学んでいくことを「猫とわたし」で発信し、愛猫家の皆様と愛猫ちゃんがいつまでも健康的で幸せでいられる社会をつくることが私たちのミッションとしています。

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