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2023.06.07

異物を飲み込んでしまった

猫を飼っていると、知らないうちに異物を飲み込んでしまうことがあります。
異物の種類や大きさによっては、重大な事故につながるケースがあり、注意が必要です。

猫が異物を飲み込んだことに気づいたら、飼い主がするべき対処法を解説いたします。

異物の飲み込みはどうチェックする?

飼い主の目の前で小さなおもちゃなどを飲み込んだ、という場合はすぐ異変に気付けますが、目の届かない場所で知らないうちに、異物を誤飲しているケースもあります。

まずは、異物を飲み込んだ時に多くみられる、猫の反応をチェックしておきましょう。

・嘔吐する
・吐こうとするけど吐けない
・口を気にするそぶりをみせる
・食欲がない
・元気がない
・苦しそうに呼吸する

猫が異物を嘔吐した場合も、すべて吐き出せたとは限りません。

これらの異変がみられる場合は、すぐに対処しましょう。

家の中をチェックして、

・お気に入りのおもちゃが見当たらない
・飼い主のヘアゴムやアクセサリーなどが足りない
・戸棚などに入り込んでいたずらしていた
・ソファーやタオル、カーテン、ペットシーツで遊びボロボロにした
・ゴミ箱が荒らされている

といった状況になっている場合は、異物誤飲の可能性が高くなります。

飲み込んでしまうサイズの小物、おもちゃは普段から置かない、猫が扉を開けられない仕組みなどを整えておきましょう。

こんな異物の誤飲に注意

明らかに口に入りそうなおもちゃや異物は、普段から身の回りに置かないようにしていると思います。ですが、誤飲の疑いで動物病院に運ばれる猫は、意外な異物を飲み込んでいます。

つい置いておきがちな異物を覚えて、猫の手が届かないように配慮しましょう。

ティッシュペーパー

手を入れると次々に出てくるティッシュペーパーは、猫がおもちゃにしやすいアイテムです。ところが、ティッシュペーパーは1枚飲み込んだだけでも、腸などに詰まってしまう可能性があります。トイレットペーパーで遊ぶタイプの猫も、注意しましょう。

細い糸や紐

細い糸や紐などを好んで、遊ぶ猫が少なくありません。パーカーの紐や靴紐、洋服からほつれた糸など長い異物を飲み込んでしまうと、腸に張り付いてしまい命を落とすケースもあります。猫の首が締まってしまう恐れもあるため、糸やひも状のおもちゃ、裁縫道具などは出しっぱなしにしないようにしてください。

スポンジやマット

キッチンのスポンジや床に敷くジョイントマットなどをかじるケースがみられます。かじっているうちに、口の中に入ってしまうケースがあるため、注意が必要です。マットは収納できないため、ひっかきにくい素材、かじりにくい素材の商品を選びましょう。

猫が異物を食べてしまったときの対処法

子どもが異物を飲み込んでしまった場合、背中を叩いたり、腹部を圧迫したり、吐かせたり、といった手段で対処します。

このように、猫の背中を叩いたり、お腹を押したり、逆さにしたり、無理に吐かせようとする飼い主がいるのですが、これらの行為は厳禁です。

紐などの先が口から出ている場合も、引き出してしまうと体内を傷つける恐れがあります。

猫が異物を飲み込んだ、飲み込んだかもしれない、という場合は、すぐに動物病院で相談してください。

レントゲンやエコー検査でのチェック、異物を吐かせる処置、手術や投薬など、飲み込んだ異物に適した処置を受けて、大切な命を守りましょう。

まとめ

異物を飲み込んでしまった場合、手術や入院になる場合が多く、猫にとっても飼い主にとっても大きな負担になります。命にかかわるケースも少なくないため、誤飲しにくい飼育環境を整えておきましょう。

異物誤飲を予防するために、留守番中はケージに入れておくのも良い方法です。

ストレスから布やビニールなどをかじる場合もあります。

スキンシップの時間をしっかりとる、猫とたくさん遊ぶ、運動できるスペースを作るなど、ストレスが溜まらない生活を心がけてください。

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NEKOTO WATASHI

NEKOTO WATASHI
私たちは猫の様々な病気に向き合って来た獣医師です。これまでに仕入れた知識、これから学んでいくことを「猫とわたし」で発信し、愛猫家の皆様と愛猫ちゃんがいつまでも健康的で幸せでいられる社会をつくることが私たちのミッションとしています。

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