- 猫と暮らす
2023.06.07
眼をしょぼしょぼしている
猫を観察していると、目をしょぼしょぼさせている様子をみかけることがあります。
今回は、なぜ猫が目をしょぼしょぼさせるのか、理由とただしい対処法を紹介いたします。
目のしょぼしょぼだけでなく、注意が必要な目のトラブルも、合わせてチェックしておきましょう。
猫が目をしょぼしょぼさせる理由
猫が目を細めたり、なんどもまばたきを繰り返したり、目をしょぼしょぼさせる様子が見られる場合、主に角膜炎や結膜炎、角膜潰瘍や穿孔が疑われます。
角膜炎は目の表面にある角膜と呼ばれるうすい膜に炎症が起きる病気、角膜潰瘍は角膜に傷がある状態、角膜穿孔は角膜に穴が開いてしまっている状態です。
他の猫とのケンカで起きやすい疾患ですが、自分でひっかいてしまうケースもあります。
こうしたことが起きている場合、傷が気になり顔を洗い過ぎてしまったり、足でかこうとしたりしてさらに悪化してしまうケースがあるため、注意が必要です。
目のしょぼしょぼにつながる疾患は、痛みを伴う症例がほとんどです。
早期に痛みから解放してあげるためにも、動物病院で相談しましょう。
こんな目の様子にも注意!
猫の目の異変はしょぼしょぼだけではありません。
その他の気を付けたい様子も、合わせてチェックしておきましょう。
目が赤い
猫の目が赤くなってしまっている場合、
・猫風邪による結膜炎
・角膜炎
・ほこりや花粉などのアレルギーで目がかゆくなりかいてしまった
といった原因が考えられます。
猫風邪の場合、免疫力が落ちていると重症化しやすいこと、他の猫にうつってしまうことから、早めに病院で診てもらいましょう。
アレルギーの疑いがある場合は、必要に応じアレルギー検査を受けた上で、アレルゲンの少ない生活を心がけましょう。
涙を流している
猫が涙を流している場合、
・まつ毛の異常
・眼瞼内反、眼瞼外反
・鼻涙管閉塞
・アレルギー
といった原因が疑われます。
逆さまつげの場合は、まつ毛を抜いたり、外科治療を受けたりします。
鼻涙管閉塞の場合は、詰まっている涙の管が通るように処置してもらいましょう。
眼瞼内反症は、瞼が眼球に巻き込まれたり、外側に反ってしまったりする病気です。
軽度であれば様子をみますが、重度の場合は形成外科手術で瞼の状態を改善します。
目やにが多い
人と同じく、猫も目やにがでます。
生理現象のため、少量の場合は問題ありません。
普段よりも目やにが多い、黄色や緑色をしている、という場合は病気の可能性があります。
これまでに紹介した、
・猫風邪
・角膜炎
・結膜炎
・眼瞼内反、眼瞼外反
・鼻涙管閉塞
などの病気と関連して、目やにが増える場合があります。
自己判断せず、何がトラブルの原因なのか、獣医師の判断を仰ぎましょう。
目の周りが腫れている
猫の目が腫れている場合、
・角膜炎
・結膜炎
・緑内障
・ものもらい
・網膜剥離
などの疑いがあります。
緑内障や網膜剥離を起こしている場合、失明してしまう可能性があり、早期受診が求められます。
その他にも目を痛がったり、黒目が大きくなったり(瞳孔散大)といった様子が見られる場合があります。猫の健康のために、普段から目の様子をよく観察しておきましょう。
まとめ
猫は目のトラブルを抱えやすい動物です。
紹介した以外にも、角膜分離症(角膜黒色壊死症)や白内障、ブドウ膜炎、チェリーアイなど、さまざまな疾患があるため、原因をきちんと見極めておきましょう。
早めに気付いて適切な処置ができれば、大きな問題になる前に対処できます。
普段から猫の目をチェックする習慣をつけて、少しでも気になる部分があれば、早めに獣医師へ相談してください。
専門医に診てもらう必要がある場合は、眼科専門の獣医を紹介してもらいましょう。
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