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2023.06.07

血尿をしている

人間と同じように、猫にも血尿がみられる場合があります。
また少々の異変や痛みであれば、我慢してしまう猫が少なくなく、飼い主さんがチェックしなければ病気に気付けないケースが多々あります。

猫の健康のために、飼い主さんが尿の状態を日々チェックして、元気かどうかたしかめておきましょう。

猫の血尿はどんな色

普段猫の尿は黄色~濃い黄色をしています。
この色であれば問題ないのですが、赤色やピンク、オレンジ、茶色といった色をしている場合は、血尿を疑ってみましょう。

尿の色以外にも、トイレの回数が極端に多かったり、少なかったりする場合は、病気の可能性があります。

普段から猫の様子をよく観察して、変わったところがないか、注意しておきましょう。

猫の尿の色はどうチェックする?

猫の尿の色は、ペットシーツもしくは白い紙砂で確認するとわかりやすく便利です。

・茶色っぽく固まるタイプの猫砂
・茶色など濃い色のマットを敷くシステムトイレ
・青色など色のついたタイプのペットシーツ

これらのトイレを選んでしまうと、尿の色を確認できません。

ペットシーツで確認する場合も、1週間取り換えタイプなどではなく、1日ごとに交換して、その日の尿の状態を確認しておきましょう。

血尿が出るのはどんな時?

腎臓で作られた尿は、尿管や膀胱、尿道を通って排出されます。
そのため、血尿が出ている場合は、このいずれかの部分にトラブルが起きている可能性があります。

中でも特に多くみられるのが、膀胱炎と尿石症です。

膀胱炎にかかると血尿だけでなく、トイレへ行く回数が多いのに尿が少ない、用を足すときに痛そうな声をあげる、尿が出るあたりの部分をずっと舐めている、という様子がみられる場合もあります。

尿石症は、尿管や尿道に結石が詰まってしまう病気です。
オス猫に多くみられ、膀胱炎を併発している場合もあります。

その他にも、

・メス猫の子宮や卵巣から出血している場合
・腎臓や膀胱に腫瘍ができている場合

などに、血尿がみられるケースがあります。

メス猫の場合、出血=発情期だと勘違いする飼い主さんがいるのですが、犬とは違い猫のメスには生理のような現象はありません。

血尿が出たら、まず病気を疑いましょう。

血尿が出た時の対処法

猫のトイレを観察していて、血尿かもしれない……と気づいたら、早めに動物病院で相談しましょう。猫は、泌尿器の病気にかかりやすい動物です。悪化してしまう前に、速やかな対処をお願いしましょう。

・血尿の色をカメラで撮影しておく
・トイレの回数を数えておく
・排尿している時の様子をチェックしておく

これらの情報を合わせて伝えられると、正しい診断につながります。

・血液の色に近い血尿が出た
・猫がぐったりしている
・食事を食べない
・吐き戻す

といった様子がみられる場合は、夜間であっても早急にかかりつけ医へ相談してください。

尿路閉塞が起こり、尿がうまく排出できなくなると、急性腎不全や尿毒症といった状態になり、最悪の場合は命に関わるケースもあります。

かかりつけ医で対応できない場合は、できるだけ早く夜間病院を受診してください。

まとめ

腎臓や泌尿器のトラブルが起きやすい猫は、毎日のチェックが欠かせません。
トイレの回数、尿量も合わせて調べておきましょう。

体調不良に早く気付けると、適切な処置ができるため、大きなトラブルを避けられます。

猫に元気で長生きしてもらうために、こまめに様子を確認してください。

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NEKOTO WATASHI

NEKOTO WATASHI
私たちは猫の様々な病気に向き合って来た獣医師です。これまでに仕入れた知識、これから学んでいくことを「猫とわたし」で発信し、愛猫家の皆様と愛猫ちゃんがいつまでも健康的で幸せでいられる社会をつくることが私たちのミッションとしています。

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