- 猫と暮らす
2023.06.07
ねこひっかき病
猫ひっかき病は、その名のとおり猫にひっかかれたり、噛まれたりした場合に発症する病気です。猫同士だけでなく、人にもかかるケースがあります。
猫ひっかき病はどう予防すればよいのか。
かかってしまったらどうすれば良いのか、事前に知っておきましょう。
猫ひっかき病とは
猫ひっかき病は、「バルトネラヘンセレ」という細菌による感染症です。
「バルトネラヘンセレ」に感染している猫に引っかかれたり、噛まれたりすると、人や猫が感染する恐れがあります。
ひっかく、噛むといった行為がなくても、ネコノミを介して感染する場合もあります。
人には、
・「バルトネラヘンセレ」に感染している猫が、飼っている猫をひっかいたあと、飼い主さんがひっかかれる
・「バルトネラヘンセレ」に感染している猫を吸血したネコノミに刺される
といったルートで感染します。人から人へ感染する心配はありません。
猫ひっかき病に感染しても、猫はほとんど症状が出ません。
そのため感染に気付かないケースが多く見られます。
症状がある場合は、ノミの駆除や抗生物質が投与されます。
人が猫ひっかき病に感染した場合、猫にひっかかれた部分が腫れたり、リンパ節の腫れや痛み、膿がみられたりする場合もあります。
その他にも、発熱や頭痛、だるさ、食欲減退、といった症状がみられる場合もあるでしょう。
自然に治る場合もありますが、完治まで数週間~5ヶ月程度かかるケースが少なくありません。
持病がある場合は、死亡するケースもあります。
猫にひっかかれたり、噛まれたりしたら、腫れがでないかよく観察して、普段と違う様子がみられる場合は動物病院ではなく、皮膚科や内科を受診しましょう。
猫ひっかき病は予防できる?
猫ひっかき病は、飼い主さんの配慮で予防できます。
どのような点に注意すれば良いのか、3つのポイントをみてみましょう。
ポイント1:完全室内飼いで育てる
他の猫からひっかかれないように、猫は完全室内飼いで育てましょう。
ネコノミとの接触も大幅に減らせるため、感染しにくくなります。
猫を外に出す危険性については、こちらの記事でも解説しています。
猫ひっかき病だけでなく、たくさんのリスクがあることを、知っておいてください。
猫を迎える前の心構え→外に出る猫の危険性へ
ポイント2:猫の爪を切っておく
猫の爪が伸びていると、飼い主さんがケガしやすくなります。
こまめな爪切りを心がけて、皮膚に傷がつかないようにしましょう。
ケガしている場所を猫が舐めてしまい感染してしまった、という例もあります。
切り傷などがある場合は、その部分を猫が舐めたり噛んだりしないように、注意してください。
年間を通じたノミ駆除対策
猫ひっかき病を予防するなら、年間を通じたノミ駆除対策が欠かせません。
室内飼いしていても、ベランダに出たり、動物病院へ行ったりといったタイミングでネコノミに噛まれる場合があります。
予防薬は市販のものではなく、動物病院での処方をおすすめしています。
「犬とも一緒に暮らしている」
という場合、ネコノミは犬にもつくこと、犬は散歩習慣があることから、より注意が必要です。犬、猫ともにノミ駆除対策をして、猫ひっかき病を予防しましょう。
まとめ
猫ひっかき病は、ワクチンなどがない感染症です。
猫と遊ぶ際はケガに気をつけて、ひっかかれたり噛まれたりしてしまった場合は、速やかに洗い流しましょう。
猫と一緒に寝ると、爪を立てて飼い主さんを起こしたり、寝ているときにキックされたり、といったケガの恐れがあります。口移しなどのスキンシップも、感染の原因です。
猫ひっかき病をはじめとする感染症にかからないために、猫と適切な距離を保って暮らしましょう。
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