猫とわたし

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2023.06.09

脱走を防ぐには

交通事故や病気の感染、迷子を防ぐために、猫は完全室内飼育で飼うのが一般的です。

外へ行かなくても十分な運動量を確保できる猫ですが、

「発情期中に他の猫を見つけてしまった」
「好奇心旺盛で鳥や虫などを追いかけたい」
「扉が開いた時、つい勢いで飛び出してしまった」

など、さまざまな理由で脱走してしまうことがあります。

野良猫を保護した場合など、外の世界を知っている猫は、はじめから室内で飼われている猫よりも外へ行きたがるケースがあり、より注意が必要です。

脱走してしまった場合、飼い主さんが気付いてすぐ連れ戻せれば良いのですが、知らない世界に怯えたり、遊びに行ってしまったりして、迷子になる可能性もあります。

万が一のトラブルを避けるためにも、事前に脱走防止策を講じておきましょう。

猫はどこから脱走する?

猫が脱走するルートは主に「玄関」「ベランダ」「窓」の3つです。
いずれの場所も、日ごろから開け閉めする機会が多く、また人間より小さく身軽な猫は、小さなすき間からでも脱走してしまうでしょう。

脱走防止グッズを使っていない場合は、猫が家のどこにいるのか確認の上、慎重に開け閉めしてください。

「網戸やふすま、引き戸を開けて脱走してしまった」

という知的な猫もいます。

外につながる経路は、猫が出られないように対策しておきましょう。

備えておきたい脱走防止グッズ5選

猫が脱走してしまう玄関やベランダ、窓は、脱走防止グッズで対策できます。

普段は大人しい猫が、突然やる気になって出て行ってしまった、というケースもあります。
まだ対策していない場合は、早めに備えて、安心して暮らせる環境を整えましょう。

脱走防止柵やフェンス

玄関や窓の周りに、猫が飛び越えられない高さの柵やフェンス、パーテーションを置いておく脱走防止法です。

猫はジャンプ力が高く、2mくらいの柵を飛び越える子もいます。

柵やフェンス周辺の台から、飛び乗ってしまう恐れもあるため、周囲に足場となる家具やインテリアがないか、チェックしておきましょう。

すき間用ネット

ベランダの手すりのすき間、マンションの場合は隣のベランダにつながる扉の下など、小さなすき間から猫が脱走してしまう可能性があります。

すき間がある場合は、猫が通れないようにネットで覆って、脱走や転落を防止しましょう。

ベランダ全体をネットで覆えるとより安全ですが、管理規約などで禁止されているマンションもあります。

このような場合は、次に紹介する窓や網戸用ストッパーを使用して、ベランダへ出られないようにしておきましょう。

窓・網戸ストッパー

窓や網戸用のストッパーを用意しておくと、脱走を未然に防げます。
猫が触っても作動しない、丈夫なストッパーを選びましょう。

ストッパーをつけていても、飼い主さんが出入りするタイミングで、飛び出す可能性があります。窓の近くに猫がいる場合は、慎重に出入りしてください。

網戸にストッパーやロックをかけていても、網戸が破れていては意味がありません。

猫が通れるすき間ができていないか、定期的にチェックして、劣化してきた場合は早めに新しいものへ交換しておきましょう。

猫用ハーネス・リード

玄関で来客対応する時、ベランダで洗濯物を干す時など、猫用ハーネスやリードを装着しておけば、脱走や転落を防げます。

首輪に紐をつける方法よりも、身体にしっかりフィットするハーネスの方が、抜け出す可能性が低くおすすめです。

一つ持っておくと災害時や通院時にも役立つため、身体にサイズに合った猫用ハーネス・リードを用意しておきましょう。

キャットケージ

人が出入りする際に玄関や窓、ベランダから脱走してしまうのが不安、という場合、先に猫をキャットケージに入れておくという方法もあります。

キャットケージから脱走しないように、ダブルロックしておくとより安心です。

仕事などで長時間家を空ける場合は、高さのある広々としたキャットケージを選んで、ストレスが溜まらないようにしましょう。

いつも新鮮な水や食事を用意しておく、トイレを清潔にしておく、といった点に配慮して、のんびり快適なお留守番環境を整えてあげてください。

まとめ

猫の脱走は、脱走防止グッズや飼い主さんの注意で未然に防げます。

玄関や窓を出入りする際は、対策していても

「もしかしたら猫がそこにいるかもしれない」
「急に外へ飛び出すかもしれない」

という気持ちで、開けるようにしましょう。

住まいに適したサイズのフェンスや柵、ストッパーを用意して、猫が安全に暮らせる毎日を、届けてあげましょう。

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NEKOTO WATASHI

NEKOTO WATASHI
私たちは猫の様々な病気に向き合って来た獣医師です。これまでに仕入れた知識、これから学んでいくことを「猫とわたし」で発信し、愛猫家の皆様と愛猫ちゃんがいつまでも健康的で幸せでいられる社会をつくることが私たちのミッションとしています。

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