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  • 高齢猫と暮らす

2023.06.09

介護

飼い猫が高齢になってくると、介護が必要になる場面が出てきます。
猫自身ではできないことが増え、飼い主さんが手を貸すケースが増えるでしょう

猫のためにどのような配慮をするべきなのか、介護の仕方や快適に暮らす方法を覚えておきましょう。

猫にはどんな介護が必要?

老猫になると食事が摂りにくくなったり、トイレに行くのが大変になったりします。
できないことが増えてきたら、一つ一つ手助けして、清潔で気持ちよく暮らせるように配慮が必要です。

猫にしてあげられる主な介護の種類と、介護方法をみてみましょう。

1.食事

シニア期に入ったら、フードをシニア猫用に変更します。
15歳を過ぎた猫用の、ハイシニア向けフードも販売されています。

老猫になると、床から食事をとるのが大変になるため、台のついたフードボウルにすると食べやすくなります。
ドライフードが食べづらい場合は、お湯でふやかしてから与えましょう。

ふやかしても飲み込むのが難しい場合は、とろみのある介護食を与える方法もあります。

自分で食事が摂れない場合は、手やスプーン、シリンジを使って食事や水分を直接与えましょう。

 2. トイレ

シニア期に入るとトイレが近くなり、間に合わないケースが出てきます。
猫が高齢になってきたら、トイレまでの導線を短く、分かりやすくしましょう。

猫のいる部屋ごとにトイレを置いておくと、すぐ移動でき便利です。
トイレの高さはまたぎやすい浅型にして、入り口前には段差やスロープを作ってあげてください。

自分でトイレに行けない状態の場合は、定期的に連れて行きましょう。

寝たきりの場合はペット用オムツを用意する、もしくはペットシーツの上に寝かせ、こまめに身体を拭いた上でシーツを交換しましょう。

 3. ボディケア

シニア期の猫は、グルーミングがおろそかになりがちです。

グルーミングがきちんとできていないと、抜け毛やフケが増える原因になるため、飼い主さんがこまめにブラッシングしてあげましょう。

身体が汚れている場合は温めたタオルで拭く、耳垢や目やにをきれいにする、といったサポートも飼い主さんの役目です。

きれい好きな猫が、快適に暮らせるように、お世話してあげましょう。

 4. 睡眠環境

老猫は一日の大半を寝て過ごします。
快適に眠れるように、柔らかくて寝心地の良いベッドを選んでください。

キャットタワーの上で寝るのが好き、という猫も、高齢になってからは危険が伴います。

ベッドを床に置く。落ちても大丈夫な高さのキャットタワーに変える、高いところに登れないように塞いでおく、といった配慮をしておきましょう。

猫が寝たきりの場合は、身体の向きを変えてあげると床ずれ予防になります。
2時間に1度を目安に、身体の向きを変えてあげてください。

 5. 爪切り

シニア猫は爪とぎをしなくなったり、動く量が減ったりするため、爪が伸びやすくなります。

爪が伸びすぎている状態だと、床で滑りやすくなったり、伸びた爪が肉球に刺さってしまったり、といったトラブルにつながるため注意しましょう。

シリンジでご飯を与えている、寝たきり猫の身体の向きをこまめに変えている、という場合、猫の爪が飼い主さんに引っかかる恐れがあります。

自分ではうまく切れない場合は、動物病院でお願いしましょう。

まとめ

高齢の猫には、暮らしやすい配慮が欠かせません。
何ができるのか、何ができないのかを見極めて、必要なサポートをしてあげましょう。

猫によっては、介護が必要な時間が長期にわたる場合もあります。
猫の介護でわからないこと、大変なことがあれば、動物病院で相談してみてください。

猫にとっても飼い主さんにとっても、できるだけストレスや負担が少ない形で、穏やかに暮らせる方法を考えてみましょう。

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NEKOTO WATASHI

NEKOTO WATASHI
私たちは猫の様々な病気に向き合って来た獣医師です。これまでに仕入れた知識、これから学んでいくことを「猫とわたし」で発信し、愛猫家の皆様と愛猫ちゃんがいつまでも健康的で幸せでいられる社会をつくることが私たちのミッションとしています。

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