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2023.06.09

老猫に快適な家

【深澤先生より、サイトアップ時に絵や写真のご希望有】

年齢を重ねた猫は、成猫の時よりもできないことが増えていきます。
それに伴い、これまで当たり前に生活していた家が、暮らしにくくなる可能性があります。

どんな点に配慮すると老猫が暮らしやすいのか、快適な家づくりについて解説いたします。

老猫が暮らしやすい家づくりのコツ

シニア期を迎えたら、部屋の環境を老猫用に少しずつ変えていきます。
きめ細やかな配慮で、猫の健康を維持してあげましょう。

食器を見直す

年をとった猫は、首を下げるのがつらくなります。
高さのある台のついた食器を用意して、食べるときに負担を減らしてあげましょう。

水飲み場も同じように、高さを持たせます。
シニア期は水分を摂る量が減るため、猫の興味を引くウォーターファウンテンを用意する、複数の場所に水飲み場を作る、といった配慮で、必要な水分量を確保しましょう。

体温調整をサポートする

高齢になると成猫の頃よりも、寒がるケースがあります。
外出する場合もエアコンなどで、室内の温度を調整してあげると、暮らしやすい家になるでしょう。

暑い季節も動くのを嫌がったり、寒暖の差を感じにくくなったり、という理由で暑い場所に留まるケースが考えられます。

クーラーを使う、寝床に身体を冷やせるグッズを置く、といった配慮でサポートしてください。

高いところへ登れないようにする

猫が大好きな、キャットタワーやタンスの上などの高い場所。
ですが、高齢猫を飼っている場合、落下の恐れが出てきます。場合によっては骨折してしまうケースもあるため、早めの対処が必要です。

ジャンプ力が落ちてきた、動きが鈍くなってきたと感じたら、キャットタワーやケージは2段までのものに変更しましょう。高い場所へは登れないように物を置いたり、柵を作ったり、という配慮も大切です。

ストレスを軽減する

猫に長生きしてもらうために、できるだけストレスフリーな生活が求められます。

猫の寝床の近くに、テレビや洗濯機など音や振動が大きい家電を置かない、人の出入りが多い場所は避ける、といった気遣いが必要です。

生活の導線を分かりやすくするのも、ストレス軽減につながります。

階段を使わずワンフロアで過ごせる家、トイレと寝床までの距離が一直線になっている家は、老猫にとって過ごしやすい環境です。

新しく仔猫を迎える、知らない人が頻繁に家に来る、といった環境も、猫にとって大きなストレスになります。

できるだけこれまでと変わらない毎日を、過ごせるようにしてください。

トイレ環境を見直す

上から入るタイプのトイレ、高さのあるトイレを使っている場合、シニア猫の負担になります。ストレスなくまたげる浅型タイプを選び、必要に応じてスロープや階段を作ってあげましょう。

トイレに間に合わなくなるケースが考えられるため、カバーや扉のついたタイプも避けましょう。

留守番の時は特に注意

猫を置いて家を空ける際、高齢猫だけ残してしまうと、思わぬトラブルが起きる場合があります。高い場所へ登ってしまう恐れがないか、床に危険な物が落ちていないかなど、チェックした上で外出しましょう。

不安がある場合は、安全のためケージを使うのも良い方法です。

家を空ける時間が長くなる場合は、ペットホテルを利用しましょう。
シニア猫に何かあった場合、すぐ対処してもらえるように、動物病院に預けるのがおすすめです。

まとめ

猫のシニア期は7歳からですが、20歳以上生きる猫も増えています。
シニアからの期間の方が長い、という例が多いこともあり、様子に応じた切り替えが必要です。

猫が生活面で困っていないか、様子をたしかめながら、暮らしやすい老後環境を整えましょう。

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NEKOTO WATASHI

NEKOTO WATASHI
私たちは猫の様々な病気に向き合って来た獣医師です。これまでに仕入れた知識、これから学んでいくことを「猫とわたし」で発信し、愛猫家の皆様と愛猫ちゃんがいつまでも健康的で幸せでいられる社会をつくることが私たちのミッションとしています。

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