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  • 猫の健康管理

2025.04.28

猫の健康を守るための定期チェック

~“いつもと違う”に気づける飼い主になるために~

猫はとても繊細で、そして感情や体調を表に出すのが苦手な生き物です。そんな彼らの小さな「SOS」に気づくために、飼い主である私たちができることは何でしょうか?

それは、日々のちょっとした変化を見逃さないこと。

今回は、猫と暮らす上で知っておきたい、健康チェックの基本と具体的な確認ポイントを、毎日・週ごとに分けて紹介していきます。⸻

なぜ猫の健康チェックが大切なの?

猫は本能的に不調を隠す動物です。これは野生時代の名残で、弱った姿を見せると外敵に狙われやすくなるからです。そのため、見た目では元気そうでも、実は深刻な病気が進行しているケースも少なくありません。

たとえば“たった1日食べなかっただけ”でも、肝リピドーシス(脂肪肝)という命に関わる病気のリスクが高まります。また、“トイレに行く回数が多いだけ”で、膀胱炎や尿路結石が疑われることも。

だからこそ、私たち飼い主が“いつもと違う”を早期にキャッチする力を身につけることが、とても重要なのです。

毎日のチェックポイント(朝・夜の2回が理想)

1. 食欲

 

 

 

猫の体調を見るうえで最も分かりやすいのが「食欲」です。

食べる量に変化がないか

好物を残すようになっていないか

逆に異常にがっついて食べていないか

食欲がないときは、口腔トラブル・消化器系の不調・発熱などのサインかもしれません。1食だけ食べなかった程度であれば様子見も可能ですが、24時間以上何も食べない状態は危険です。

2. 水の飲み方・飲む量

猫は慢性腎臓病になりやすく、そのサインの一つが「水をたくさん飲むようになる」ことです。逆に、ほとんど飲まない状態も脱水の原因に。

どのくらい水皿が減っているか

いつもと比べて飲み方が変わっていないか

毎日同じ場所・同じ器で水を与えることで、変化に気づきやすくなります。

3. トイレの様子(排泄)

トイレのチェックは猫の健康管理に欠かせません。

おしっこの色や量(極端に少ない・多い)

便の硬さや形、色(下痢・血便など)

排泄時にうずくまっていないか(痛みのサイン)

1日に何回排尿しているか」「排便は何日に1回か」を記録しておくと、異常の早期発見につながります。

4. 行動やしぐさ

 

 

猫の性格によっては変化が分かりづらいこともありますが、いつもと様子が違うなと感じたら注意深く観察しましょう。

高いところに登らなくなった

抱っこを嫌がるようになった

甘えてこなくなった、逆に過剰に甘える

性格や行動パターンの変化は、痛み・ストレス・発熱などの表れであることがあります。

5. グルーミングや被毛の状態

猫が健康でいるときは、1日に何度も毛づくろいをして被毛を清潔に保ちます。グルーミングが少なくなるのは、倦怠感・痛み・口腔トラブルなどが考えられます。

逆に、同じ場所をずっと舐め続ける場合は、皮膚のかゆみ・ストレス・不安感の可能性も。

被毛のツヤ・フケ・脱毛・皮膚の赤みなども日々チェックしておきましょう。

週に1回は確認したいポイント

1. 体重の変化

体重は健康を数値で把握するうえでとても大切です。理想は毎週同じ時間に計測すること。

抱っこで一緒に体重計に乗って測る(飼い主の体重との差で計算)

• 500g以上の変化があれば要注意

特に体重減少は、慢性疾患や歯のトラブルなどのサインであることが多いです。

2. 耳・目・口の様子

 

 

 

 

目やにが出ていないか、涙が多くないか

耳の中が汚れていないか、かゆがっていないか

口臭が強くなっていないか、歯茎の色に異常がないか

目や耳、口の不調は、感染症や歯周病、アレルギーなどの初期症状かもしれません。普段から顔まわりを触らせてもらえるようにしておくと安心です。

3. 皮膚・しこりチェック

優しく撫でながら、しこり・赤み・フケ・脱毛箇所がないか確認を。

皮膚は外から見える臓器とも言われるほど、体調のサインが出やすい部分です。ノミ・ダニの被害も見逃さずに。

もし異常を感じたら?

「なんか変だな?」と思ったら、迷わず以下を心がけましょう。

写真や動画で記録しておく

排泄物はジップ付き袋などに保管(病院での検査に使える)

どのタイミングから異変があったかメモする

動物病院での診察は「できるだけ具体的な情報」があるほど正確な診断につながります。

まとめ:小さな変化を“気づける飼い主”になる

 

 

 

猫の健康は、日々の積み重ねの中にヒントがあります。

毎日・毎週のちょっとした「健康チェック」を習慣化することで、病気の早期発見だけでなく、愛猫との信頼関係も深まっていきます。

猫が言葉を話さないからこそ、飼い主の目と心がいちばんの“診察道具”です。

今日からでも、できることから始めてみましょう。愛猫との日々を、もっと安心で、もっと幸せに。

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