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2023.06.06

猫のふみふみ

猫を飼っていると、ベッドやタオル、飼い主さんの一部などをふみふみしている姿がみられます。

猫はなぜふみふみするのか。
理由とふみふみを見かけたとき、飼い主さんがどう反応するべきかを解説いたします。

猫のふみふみとは

猫がふみふみする理由は、仔猫だった頃にさかのぼります。
母猫のおっぱいを飲む際、母乳の出を良くするために、母猫のお腹を押していた行為の名残だと言われています。

正式な理由は解明されていませんが、母乳を飲まなくなっても、母猫に甘えていた幸せな時間を思い出して、ふみふみするのでは? という説が一般的です。

その証拠に、ふみふみしながら嬉しそうにのどをゴロゴロ鳴らす様子、ふみふみしながら眠ってしまう様子が多くみられます。

毎日ふみふみしているうちに、

・寝る前はふみふみしないと落ち着かない
・ベッドややわらかい布をみつけると、ついふみふみしてしまう

といった形で、習慣化している猫もいます。

猫の前足には汗腺があるため、ふみふみすることでマーキングしているという説もあります。

お気に入りの空間、大切な飼い主さんは自分のものだと伝えるため、ふみふみしている場合もあるでしょう。

ふみふみしない猫もいる?

生まれてすぐに母猫と離された猫の場合、ふみふみをしない場合もあります。
また仔猫の頃はよくふみふみしていたけれど、大人になったらしなくなった、というケースが少なくありません。

仔猫から飼っていても、最初からふみふみがみられない、という場合もあります。

ふみふみは、かならずしなければいけない行為ではありません。
そのため、猫がふみふみしていなくても心配ありません。

普段はしないのに、急にふみふみするようになった、と言う場合は、環境の変化に不安を感じている場合があります。

「気持ちを落ち着かせるために、ふみふみしているかもしれない」

と気づいたら、インテリアの変更や引っ越し、来客、他の猫を迎え入れた、といった変化が起きてないかたしかめた上で、できるだけ不安なく過ごせるように、配慮してあげましょう。

ふみふみは好きにさせていい?

猫が機嫌良くふみふみしている場合、特に気にする必要はありません。
満足いくまで、自由にふみふみさせてあげましょう。

中には、飼い主さんのお腹や脇腹などにふみふみするケースもあります。
この時、爪が伸びていると、刺さって痛い思いをしますので、定期的にカットしておきましょう。

その他にも、家具やインテリアへのふみふみで、対象物がボロボロになってしまう場合があります。
ふみふみされて困るものがあれば、事前に片付けておきましょう。

こんなふみふみには注意!

猫のふみふみは前足でするのが基本です。
もし飼っているのがオス猫で、後ろ足でふみふみするような様子がみられる場合は、発情期を迎えている可能性があります。

発情期を迎えたにもかかわらず、メスと出会えない環境の場合、猫にとって大きなストレスになります。

繁殖する計画がない場合は、早めに獣医師に相談の上、去勢手術を検討しましょう。

また布製品にふみふみする例が多いのですが、ふみふみしながら布製品を噛んだりしている場合、糸などを誤飲する可能性があります。

ウールサッキングと呼ばれる病気の可能性もあるため、気になる行動がある場合は、動物病院で相談してみてください。

まとめ

猫のふみふみは、非常に愛らしい仕草です。
急にしなくなってしまう場合もあるため、見かけたら写真や動画におさめてみてください。

ふみふみ中の猫はリラックスしている状態のため、無理に抱っこしたり、撫でたりせず、自然にまかせてあげましょう。

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NEKOTO WATASHI

NEKOTO WATASHI
私たちは猫の様々な病気に向き合って来た獣医師です。これまでに仕入れた知識、これから学んでいくことを「猫とわたし」で発信し、愛猫家の皆様と愛猫ちゃんがいつまでも健康的で幸せでいられる社会をつくることが私たちのミッションとしています。

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